遺言で遺産の分割の方法として遺言信託を指定

  1. 書き方例

      遺言信託
    
    1 第1条 信託の目的   
     本信託は、第2条記載の財産を信託財産として管理運用及び処分、その他本信託目的の達成のため必要な行為を行い、・・・。 
    
    
    第2条 信託財産 
     別紙記載の預金を信託財産として管理運用及び処分を行うものとします。 
    
    
    第3条 受託者 
     遺言者の長女〇〇〇〇(昭和△△年△月△日生) 
    
    
    第4条 信託の期間 
     遺言者の妻〇〇〇〇の死亡もしくは信託財産の消滅までとします。 
    
    
    第5条 受益者 
     遺言者の妻〇〇〇〇(昭和△△年△月△日生) 
    
    
    第6条 信託財産の給付方法 
     受託者は、受益者に対し本遺言の効力発生後毎月、信託財産から、受託者が相当と認める生活費を受益者に手渡し、または債権者に支払うものとします。 
    
    
    第7条 管理に必要な事項 
    (1)  信託財産については、信託に必要な換金等を行い、又は名義変更等を行うこととします。 
      
    (2)  信託財産の金融機関への預金等、保存行為及び管理運用に必要な措置は、受託者がこれを行うものとします。 
    
    
    (3)  受託者は、毎年△月末日現在の信託財産の内容を受益者に報告するものとします。 
      
    第8条 信託終了時の残余財産の帰属権者 
      
     残余の信託財産については、長女〇〇〇〇に帰属させます。
                            
  2. 解説

    特定の相続財産を信託財産とする、信託の設定を遺言によってすることができます。(信託法 3 ②)
    自筆証書遺言は、遺言信託の設定内容(誰が誰に対してどの財産をどんな目的で処分、管理するか?)を直筆で書く必要があります。