取得条項付株式を活用して、株式を承継する場合の要点をまとめました。

取得条項付株式とは
会社の権利として、一定の条件が発生した場合に株主から株式を買い取ることができる株式(会社法2 19)で、 「コール・オプション付種類株式」とも呼ばれています。取得対価は、分配可能額による規制を受け、 交付する財産の帳簿価額が取得事由の生じた日の分配可能額を超える場合は、取得の効力が生じない(会社法170 5)。

事前手続き

種類株式を発行する。

  1. 取得条項付株式を発行する為の定款変更
  2. 種類株式発行会社以外は株主全員の同意。種類株式発行会社は株主総会の特別決議(会社法309 2)で定款変更を承認。種類株主に影響を及ぼす場合は種類株主総会の特別決議が必要。
  3. 普通株式を種類株式へ転換する場合は、会社と転換希望株主の合意及び他の全株主の同意が必要。
  4. 登記事項変更

推奨事例
親族以外に株式を譲渡する場合、株式の散逸を防ぐため、事前に設定しておく。

権利移転時期
生前

移転相手
取得条項付株式 ⇒ 親族以外